29日はブックの日だってさ、・・で?

「書を捨てよ、町へ出よう。」

 

借り物言葉を君は嘯く。僕は静かに首を振る。

 

「いけません、有限資源は大切に。

    実践しましょうリサイクル。」

 

 町へも出ません、向かうは郊外国道沿い。

今日も今日とてBook Off。・・ ・・・CM?

 

 

 

 

そんなこんなで足運ぶ。書籍コーナー素通りで。

目指すは今や過去の遺物になっちまったCD達。

一時期はネットショップの魔力に魅せられたが

すぐに冷めてしまった。

 

 

 

 

価格や目的の物を確実に手に入れるという目的なら

ネットで購入するのが一番なのは知ってる。

実際、レア物やマイナーバンドのCDまで

随分とお世話になったもの。

 

 

 

 

そんな便利なネットショップにも弱点がある。

その商品が手に入るか?価格はいくらか?

秒のスピードで答えが出てしまう。

便利と退屈は表裏一体であることを実感する。

 

 

 

 

セコハンショップは良くも悪くも品揃えに難がある。

でもそれはあくまで一位的な見方でしかない。

「もしかしたらあるかも?」

ちょとした宝探し気分が手軽に味わえる

"if"の楽しみがかくれんぼしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もしかしたら、来ないかも。」

 

 

モバイルが普及していなかった頃、

初デートの待ち合わせはいつも地に足着かぬ。

走りながらやって来る姿が視界に映れば、

不安や遅刻に対するイライラも何処へやら。

一瞬の内に気分は最高潮。

 

 

 

 

それもこれも「もしかしたら」という感情に

不確定な未来が様々な表情を見せてくれるから。

 心落ち着く時間には安らぎを覚え、

心が揺れ動く瞬間には生の実感を得る。

 

 

 

 

ifを楽しめる人ってのは中々に珍しいらしい。

こういった感情を伝えると反応の大半は

「それって無駄な時間じゃないの?」

仰る通りだと心から思う、まったくの無駄。

 

 

 

 

だからこそ楽しいんじゃないか?

 

 

 

無駄な時間ほど贅沢なものはない。

言ってみれば幸せまでのアイドリング期間。

プレゼントの包みを開ける時のドキドキ感、

それと同じ。ちょっとはイメージ出来るだろう。

 

 

 

 

未だに化石みたいなCDに固執するのもそんな理由。

ケースから取り出しデッキに入れスイッチを押す、

一連の流れ。イントロが流れる出すまでの数秒間。

ワクワクした気持ちがカウントアップを始める。

 

 

 

  

地図やナビ無しで旅行に出かけることも

時間の無駄だと人は言う。

途中で迷子になるから面白いんだよ、

予期せぬものに出会えるってもんだ。

 

 

 

 

山道に迷い込みスリップ、崖からダイブ寸前、

あやうく行き先があの世に変更しそうに

なっちまったこともあるが、まあそれはご愛嬌。

それすら今では良い笑い話として活躍してくれてる。

 

 

 

 

まあ、社会生活においては無駄は省いた方が良い。

それが賢いやり方で正しい生き方だとは思う。

でも、楽しい過ごし方とは限らない。

言わずもがな、不適合者の僕が選ぶは無論後者。

 

 

 

 

 

一緒に居たいのも無駄を愛せるお馬鹿さん。

こんな駄人間でも楽しんでくれそうだから。

ところで無駄好きなのにリサイクルとは

これ如何に。どうやら矛盾も好きみたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思い浮かばず、最後の最後でゴロ合わせ。

やっつけ仕事感が拭えぬままに書き殴る。

こと無駄を愛することにかけてはDIO様と

タメ張る男が書けばこんな駄文が関の山。

 

 

 

 

 

 

読んじまったが運の尽き、返品・苦情は受けかねます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たった2,3分とはいえ

無駄な時間を過ごした気分はどうだい?

ちょっとは楽しめたかい?

 

   

 

 

 

 

 

 

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